Everything is up for debate

FPの知識や本から学んだことのアウトプット

FP試験対策『NISAロールオーバー』編

こんにちは、FPのえーすけです。

 

今回はFP試験も近づいてきたので、久しぶりにFP試験の参考になる記事を書きたいと思います。

 

NISA(少額投資非課税制度)のロールオーバーについて少しまとめたいと思います。

 

NISAは2014年1月からスタートしました。

 

昨年からつみたてNISAという制度も始まりましたが、同じNISAでも全くルールが違うので別物と捉えてください。

 

NISAの非課税期間は5年間です。

 

要するにスタート直後の2014年に購入した株式や投資信託の非課税期間は今年の末に終了してしまうのです。

 

そろそろ非課税枠を利用して購入した株式や投資信託を非課税期間終了後にどうするかを考えなければいけない時期になりました。

 

そこでNISAの出口戦略の方法のうちロールオーバーについてまとめようと思います。

 

  1. NISAとは?
  2. つみたてNISAとの違い
  3. ロールオーバーについて

1.NISAとは?

NISA(少額投資非課税制度)はそ少額の投資ならば5年間非課税で運用できる制度です。

 

つまり通常は株式投資投資信託ETFなどで得た利益には20.315%の税金がかかります。

 

しかしNISA口座内での投資益に対しては税金はかからないということです。

 

現在は非課税投資枠は年間120万円(5年で600万円)となっています。

 

例えば100万円分の株を買って200万円で売却したとします。

 

本来なら100万円分の売却益が出ていますので203,150円の税金がとられます。(ちなみに特定口座で源泉徴収ありなら自動で差し引かれます)

 

しかし、NISA口座内での売買で得た利益の場合、非課税の範囲内の為、税金は0円とかなり有利に投資できます。

 

2.つみたてNISAとの違い

参考までに、つみたてNISAについても簡単に説明します。

 

つみたてNISAと通常のNISAと違い、非課税期間が長いが、非課税枠が小さいと言う特長があります。

 

非課税投資枠は40万円で、運用期間20年間となっています。

 

つまり、つみたてNISAは少額長期投資にし、ドルコスト平均法の効果を最大限生かしリスクヘッジを非課税制度として行うことで投資のハードルを下げる狙いがあるのではないかと思います。

 

通常のNISAより年間の投資金額は減りますが、20年間非課税で運用が出来るので最大800万円非課税枠を利用できます。

 

通常のNISAでは600万円なので、長期的な目で見ればつみたてNISAの方が非課税での投資枠は大きくなります。

 

またつみたてNISAは利用できる商品制限があります。

 

販売手数料はゼロ(ノーロード)、信託報酬は一定水準以下など、利用者にとってはプラスに感じられますが、逆に言うと選択の幅は狭まります。

 

NISAとの選択適用なので考えて選びましょう。

 

 

3.ロールオーバーについて

NISAの非課税期間終了後については3つの選択肢があります。

 

1.ロールオーバー(翌年の非課税投資枠に移す)
2.課税口座(特定口座など)に移す
3.売却する

 

3通りありますが、今回はロールオーバー(翌年の非課税投資枠に移す)に絞って説明したいと思います。

 

ロールオーバーとは、NISA口座で買った株式などの金融商品を、5年の非課税期間終了後に、その翌年の非課税投資枠を使って新たなNISA口座に移すことができる制度です。

 

つまり、ロールオーバーを使えば最長5年の非課税運用期間が形式上は10年まで伸ばせるということです。

 

ロールオーバー利用できるのは5年目の年末に1度だけです。

 

簡単に説明すると50万円で買った株をNISA口座内で運用していた場合、5年目の年末に評価額が80万円になっていたとします。

 

この際にロールオーバー利用すると更に5年間は非課税枠を利用し運用することができるってことです。

 

しかし、ロールオーバー利用時の翌年のNISA枠(非課税投資枠)は80万円利用済み扱いになりますので、残り使える枠は40万円になります。

 

ロールオーバーの際、評価額が120万円超えている場合どうでしょうか?


株や投資信託が値上がりし、120万円を超えてしまうこともあるかもしれません。

 

2017年に改正が入り、制度上は120万円を超えている部分についても翌年の非課税投資枠に移すことが可能となりました。

 

例えば100万円で買った株が非課税期間終了時には130万円になっていても、そのまま全てロールオーバーをすることが可能となりました。

 

また、ロールオーバーできる金額に上限はありません。

 

150万円になっていたらその150万円分がそのままロールオーバーできるます。

 

しかし、この場合は翌年の非課税投資枠はすべて消費してしまっていることになりますので、その年のNISA枠の非課税枠はなくなります。

 

ロールオーバーに必要な手続きに関しては再来月頃発表になると思います。

 

現状ではNISA口座の利用ができるのは2023年までとなっています。

 

つまり改正がない限り2018年購入分までロールオーバー可能となります。

2018年の今年購入分は2023年にロールオーバーできますが、来年以降のNISAは現状のルールだと終了時にNISAが終了しているのでロールオーバーできないことになります。

 

今後、NISAの制度が延長されるどうかはわかりません。

 

最後に

FP試験は最新の変更点やタイムリーな話題は出やすい傾向にあります。

NISAのロールオーバーについての出題もあるかもしれません。

試験までまだ時間はあります。

もし出なくても今年はロールオーバーに関する相談も増えると思います。

今回の記事がFP受験者やNISA利用者の参考になれば幸いです。

受験者の皆さんはラストスパート頑張ってください。

みんなが欲しかった! FPの教科書 1級 Vol.1 ライフプランニングと資金計画/リスクマネジメント/金融資産運用 2018-2019年 (みんなが欲しかった! シリーズ)

みんなが欲しかった! FPの教科書 1級 Vol.1 ライフプランニングと資金計画/リスクマネジメント/金融資産運用 2018-2019年 (みんなが欲しかった! シリーズ)

  • 作者: TAC FP講座,滝澤ななみ,かわせ尚孝,佐藤和博,吉田昌弘
  • 出版社/メーカー: TAC出版
  • 発売日: 2018/05/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る