トヨタ生産システムとは、トヨタ自動車が開発した、ムダをなくして効率的にクルマを造る方法です。この方法は、以下のような特徴があります。
自働化：機械が異常を感知して止まり、不良品を作らないようにすることです。人間の手を加えた自動化という意味で、ニンベンの自働化と呼ばれます。
ジャストインタイム：必要なものを必要な分だけ必要なときに造ることです。在庫や運搬のムダを減らし、生産の流れをスムーズにします。かんばん方式という作業指示書を使って実現します。
カイゼン：より良いものをより早くより安く造るために、日々改善を行うことです。現場の作業効率を良くすることを目的とします。
問題の見える化：トラブルや問題が発生したとき、その内容を全員で共有し見えるようにすることです。早期解決や再発防止に役立ちます。
なぜなぜ分析：問題の原因を探るとき、なぜという質問を５回繰り返すことで、根本の原因を特定することです。改善のために必要な手法です。
７つのムダどり：付加価値を生まない作業を排除することです。ムダとは、つくりすぎ、手持ち、運搬、加工、在庫、動作、不良をつくることと定義されます。
トヨタ生産システムは、豊田佐吉の自動織機から始まり、豊田喜一郎や大野耐一らが体系化しました。現在では、トヨタのモノづくりの精神として、TOYOTA WAYと呼ばれ、世界中の企業に参考にされています。トヨタ生産システムは、お客様に満足していただけるクルマを造るために、人間の知恵や工夫を重視する生産方式です。
