Everything is up for debate

FPの知識や本から学んだことのアウトプット

WACCとは?中小企業診断士試験の必読トピック

こんにちは、中小企業診断士試験の受験者の皆さん。今日は、WACC(加重平均資本コスト)についてわかりやすく説明します。WACCは企業の投資価値を評価する上で重要な指標ですので、しっかりと理解しておきましょう。

WACCは、企業が事業活動を行うために必要な資金調達のコストを示す指標です。具体的には、企業が株式と債券などの資本を利用して事業を行う際のコストを示します。WACCを計算することで、企業の投資プロジェクトの魅力度や資本構成を評価することができます。

WACCは、株式の配当利回り(Equity Cost of Capital)と債券の利回り(Debt Cost of Capital)を組み合わせて計算されます。それぞれの要素を資本の重みづけを考慮して平均化することで、WACCが求められます。

具体的な計算式は以下の通りです。
WACC = (E/V) * Ke + (D/V) * Kd * (1 - Tc)

ここで、
- Eは企業の株式の時価総額(Equity Value
- Vは企業の時価総額(Enterprise Value
- Keは株式の配当利回り(Cost of Equity)
- Dは企業の債券の時価総額(Debt Value
- Kdは債券の利回り(Cost of Debt)
- Tcは法人税率(Tax rate)

例を用いて具体的に説明しましょう。ある企業の時価総額が1億円で、そのうち株式の時価総額が8,000万円、債券の時価総額が2,000万円とします。株式の配当利回りは10%、債券の利回りは5%、法人税率は30%とします。

WACCを計算すると、以下のようになります。
WACC = (8,000万円/1億円) * 10% + (2,000万円/1億円) * 5% * (1 - 30%)
= 0.8 * 10% + 0.2 * 5% * 0.7
= 0.08 + 0.01 * 0.7
= 0.081

この場合、WACCは8.1%となります。WACCは割合で表されるため、パーセンテージで示されます。

WACCは、企業が新たな投資プロジェクトを評価する際に使用されます。投資プロジェクトの収益性を評価するためには、そのプロジェクトの収益(キャッシュフロー)をWACCで割ることで、そのプロジェクトが投資に値するかどうかを判断することができます。WACCが高い場合、プロジェクトの収益がWACCを上回らなければ、投資は控えるべきです。

WACCの理解は、企業の資本構成や投資プロジェクトの評価において重要な要素となります。試験では、WACCの計算やその意味を問われることがあるかもしれませんので、しっかりと理解しておきましょう。

以上がWACCについての基礎的な説明です。皆さんが中小企業診断士試験で成功することを祈っています。頑張ってください!