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起業家の思考プロセスを学ぶエフェクチュエーションとは?コゼーションとの違いとメリットを解説します

ビジネスの目標や手段を決める際に、どのようなアプローチ方法を使っていますか?一般的には、目標を最初に設定して、その目標を達成するための最適な手段を検討する方法が多いと思います。これをコゼーションと呼びます。しかし、コゼーションだけでは、市場や環境の変化に対応できない場合があります。そこで、現在の手段や状況を活用しながら、新たな可能性や目標を見出していく方法があります。これをエフェクチュエーションと呼びます。エフェクチュエーションは、起業家の思考プロセスに基づいて発見された新しいアプローチ方法です。この記事では、エフェクチュエーションとコゼーションの違いについて、わかりやすく説明します。

コゼーションとは?
コゼーションとは、英語で「原因、因果関係」という意味の単語です。ビジネスでは、目標を設定してから達成の手段を検討する逆算的な方法のことを指します。

コゼーションでは、最上位に存在する目標数値を最初に設定して、その目標を達成するために、戦略を決め、戦術に落とし込んでいきます。目標ありきで考えていくプロセスなので、トップダウン方式とも呼ばれます。

コゼーションの特徴は、以下のようにまとめられます。

過去のデータや予測に基づいて目標や手段を決める
競争優位性や差別化を重視する
リスクを最小化するために計画的に進める
顧客ニーズや市場ニーズに応える
コゼーションのメリットは、以下のようになります。

目標が明確であるため、進捗や成果を測りやすい
手段が最適化されているため、効率や効果が高い
計画に沿って進めるため、安定性や信頼性が高い
コゼーションのデメリットは、以下のようになります。

市場や環境の変化に対応しにくい
創造性や革新性に欠ける
変更や修正が困難でコストがかかる
コゼーションの具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

既存の商品やサービスの改善や拡大
競合他社との差別化や優位性の確保
予算や期限に沿ったプロジェクトの遂行
エフェクチュエーションとは?
エフェクチュエーションとは、英語で「有効な、効果のある」という意味の形容詞「effectual」と、変化をもたらす働きかけを意味する接尾語「-ation」を組み合わせた言葉です。ビジネスでは、手段や状況を活用しながら、可能性や目標を見出していく創造的な方法のことを指します。

エフェクチュエーションは、インド人経営学者サラス・サラスバシー氏の研究により発見されました。同氏は、27人の大成功を収めた起業家を対象に、起業する際に行う10の意思決定について17個の質問を行い、得られた回答から共通する思考プロセスを分析しました。その結果、起業家たちは目標を最初に設定するのではなく、現在の手段や状況を活用しながら新たな可能性を見出していることがわかりました。

エフェクチュエーションでは、現在の手段や状況を明確に把握して「この手段を使ってできること」を検討し、可能な結果を構想していきます。目標なしで考えていくプロセスなので、ボトムアップ方式とも呼ばれます。

エフェクチュエーションの特徴は、以下のようにまとめられます。

現在のリソースやパートナーに基づいて可能性や目標を決める
協働や共創を重視する
許容可能な損失を前提として柔軟に進める
自分のアイデンティティや価値観に応える
エフェクチュエーションのメリットは、以下のようになります。

市場や環境の変化に対応しやすい
創造性や革新性に富む
変更や修正が容易でコストが低い
エフェクチュエーションのデメリットは、以下のようになります。

目標が不明確であるため、進捗や成果を測りにくい
手段が最適化されていないため、効率や効果が低い
計画に沿って進めないため、安定性や信頼性が低い
エフェクチュエーションの具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

新規の商品やサービスの開発や創出
未知の市場やニッチな顧客の開拓
イデアやプロトタイプのテストや検証
まとめ
エフェクチュエーションとコゼーションは、ビジネスの目標や手段を決める際のアプローチ方法の違いです。コーゼーションは、目標を最初に設定し、その目標を達成するための最適な手段を検討する方法です。