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いちご農家のランチェスター戦略

今回は、小規模いちご農家がランチェスター戦略を用いて競争力を高める方法についてお話しします。

ランチェスター戦略とは、競合関係にある2つ以上の企業が戦略を立てる際に用いられるモデルで、市場シェアや競合関係を数値化し、戦略的に優位な位置を獲得するための分析手法です。

小規模いちご農家がランチェスター戦略を用いる場合、まずは自社の市場シェアを正確に把握することが重要です。そのために、周辺のいちご農家やスーパーマーケットなどの販売先を調査し、自社の市場シェアを割り出します。

次に、競合相手の市場シェアを把握します。ここで重要なのは、競合相手がどのような特徴を持っているかを調べることです。例えば、品質や価格、販売先、広告戦略などです。

これらの情報を元に、自社の強みや弱みを分析します。自社の強みとしては、例えば自然栽培や特定の品種にこだわっていることが挙げられます。弱みとしては、例えば規模が小さく流通ルートが限られていることが考えられます。

自社の強みを活かし、市場での競争力を高めるために、以下のような戦略が考えられます。

1.品質の向上

自社のいちごをより美味しく、より健康的に育てるために、自然栽培や特定の品種にこだわることが重要です。また、農薬や化学肥料を使用しないことをPRすることで、健康志向の消費者にアピールすることができます。

2.価格競争力の確保

規模の小さい農家であるため、大手農家と比べてコストが高くなってしまうことがあります。しかし、自然栽培や特定の品種にこだわることで、高付加価値のいちごを生産することができるため、高価格帯での販売が可能です。また、直接販売やECサイトを活用することで、流通ルートを短くすることができ、中間マージンを抑えることができます。

3.販売先の拡大

自社の強みをアピールすることで、健康志向の消費者や特定の品種を求める消費者をターゲットに、新たな販売先を開拓することができます。例えば、健康食品店やオーガニックフードの取り扱い店舗、農産物直売所、イベントなどです。

4.広告戦略の強化

自然栽培や特定の品種にこだわることで、他社と差別化を図ることができますが、消費者にその情報が届かなければ意味がありません。そこで、SNSやブログ、フリーペーパーなどを活用し、自社の魅力を発信する広告戦略を展開することが大切です。

以上のように、小規模いちご農家がランチェスター戦略を用いて競争力を高めるためには、自社の強みを活かした品質向上、価格競争力の確保、販売先の拡大、広告戦略の強化が必要です。ただし、競争相手や市場環境が常に変化するため、常に情報収集と改善を続けることが大切です。

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