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FPの知識や本から学んだことのアウトプット

借金の二つの顔

 

借入には2つの側面がある。

多くの人は借金をしたくないと考える。

経営者であっても借金はしたくないと考える人が多いらしい(経営情報紙に書いてあった)。

そこにものすごく違和感を感じた。

そこで借金を『時間』との関係で考えてみる。

「時間を買う」借入と「時間を提供する」借入の2週類があると思う。

まず時間を買う借入とはどういうものか?

設備投資をして事業を拡大する、事業のアイデアには有効期限があるのでその前に着手する、一気にサービスを大きく広げる、時限的な補助金のような機会を最大限に活用する、PCを買ってアプリ開発事業を始める。

など、手許資金では出来ない事を可能にする。 アルバイトをしてPC購入のお金がたまってから、アプリ開発を始めるなど、コツコツ貯めてから始める、では機会損失がありえる。

つまりお金をはらって時間を買うということ。

近いのは満員電車で、余分に払ってグリーン車両にのってそこで生まれた時間を自己投資(読書する)に回す感覚に近い。

一方時間を提供する借入とはどういうものか? 1番わかりやすいのは家や車を購入する為の借金。

これらは、自分のこれからの時間を提供することになる場合が多い。

例えば家をローンで買って、その返済のために働く。

それが意味することは、これから築いていく資産のポートフォリオのほとんどを不動産の投資に使ってしまうということになる。

もちろん時間を買う借入にも返済があるが、そこには大きな差がある。

その差は借金して手にした対価が、かけたコスト以上のお金を生むか?それともマイナスなってしまうか?というもの。

*財務的に考えると、 ROIC(投下資本利益率)−WACC(加重平均資本コスト)がプラスかゼロ未満か。

そこから学んだことは、借金には①時間を買う借入と②これからの時間を提供する借入の2つがあるということ。

過度に借金に抵抗を示してしまうと、今後の可能性を限定してしまうことになりかねないので、借金を拒絶するのではなく、その借金で『資産』を 買うのか、『負債』を買うのかを考えるのが重要だと思う。